2017/09/25
改正FIT法が変更されました
平成29年8月31日に、改正FIT法の改正が告示とともに施行されました。
今回の改正は7月6日から8月4日まで公募されていたパブリックコメントをもとに、大きく6点の変更がありました。
こちらの記事では主に太陽光発電に関連する変更点をまとめています。
今回の変更に関係がある方
平成29年8月31日以降申請をされる方の内下記の①~⑤の条件に当てはまる場合は、申請条件や様式、添付書類などに変更がありますので、ご注意下さい
平成29年8月31日以降、公表される事業計画書情報についての変更がありました。下記の条件に当てはまる方が対象です。
①「太陽電池の合計出力」 増加・減少と売電価格の変更
今回の変更で対象設備が、規定以上に太陽光パネルの合計出力を変更する場合において、発電設備全体の売電価格が変更認定時の価格に変更されることになりました。
これらの変更は、高い売電価格の発電所の過剰なパネル増設・過積載を規制する狙いがあると考えられます。
(1)「太陽電池の合計出力」の変更手続きが「変更届出」から「変更認定申請」に変わりました。
これに伴い、対象設備で規定以上のパネルの増設・減少がある場合、売電価格が変更認定時の価格に変更されます。
対象 | 詳細 |
---|---|
対象の設備 | 10kW未満の設備は対象外 |
申請提出の義務 | 対象設備が規定以上の太陽光パネルの合計出力を変更する場合は、全て変更認定申請が必要。 |
売電価格変更の対象 | (2)を参照 |
(2)「太陽電池の合計出力」の増加・減少に伴う売電価格の変更
以下の場合において発電設備全体の売電価格が変更認定時の価格に変更されます。
設備 | 出力の変更 |
---|---|
100kW以下の発電設備 | 出力3%以上の増加 または 20%以下低下 |
100kW以上の発電設備 | 出力3kW以上の増加 |
②「主要な事項」による「接続契約の再締結」がされた場合の売電価格
今回の変更で事業者都合によって、契約が再締結された場合、変更認定申請の手続きが必要となり、売電価格も変更されることになりました。
なお、引っ越しや移設の場合は手続きは不要で、売電価格も変わりません。
(1)「主要な事項」とは下記のような項目に当てはまり、契約を再締結する場合を指します。
- ■下記の様な理由で接続契約解約となり、再締結する場合
- 工事負担金を払わない
- 出力制御ルールに基づく出力制御に応じない
- ■下記の様な理由で再接続検討となり、再締結する場合
- 移設以外の送電ネットワークの変更
- アクセス線の変更 ※ 移設の場合を除く
- アクセス線の施設者の変更
- 新設アクセス線の施設者の変更
変更すべき事項と添付書類
対象 | 詳細 |
---|---|
必要書類 | 太陽光発電事業計画変更認定申請書 資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー 変更認定申請・変更届出等 |
変更する事項 | 接続契約締結日 |
添付書類 | 「主な事項による再締結」であることが分かる接続同意書類 |
例えばこんな時はどうなるの?
故障によるパネルの取り換えで出力が3%増加してしまったら?
売電単価が変わってしまいます
売電単価の変更を防ぐためには、交換の際設置パネルの枚数を減らすなどして、出力増加を3%以内に抑える必要があります。
申請時の太陽光発電所設計に誤りがあり、予定より20%主力が低下してしまう。
売電単価が変わってしまいます
後から売電単価の変更を防ぐことが難しい案件です。
これからは、申請時に適切な太陽光発電所設計を提出することが大切になってきます。
信頼のできる施工店に相談し、適切な太陽光発電所を設計してもらいましょう。
③新制度への移行手続き(みなし認定手続き)の締め切り変更
10kW未満の太陽光発電設備の事業計画書提出締め切りが延長されます。
なお、10kW未満太陽光発電設備以外は対象外です。
対象 | 詳細 |
---|---|
対象となる設備 | 10kW未満の太陽光発電設備 |
締め切り日 | 平成29年12月31日までに延長 |
④申請時に提出する本人確認書類の変更
申請時の本人確認の書類が戸籍謄本に加え、住民票の写し、住民票記載事項証明書、
戸籍抄本でも認められるようになりました。
対象 | 詳細 |
---|---|
対象の申請 | 新規申請・変更申請 |
対象の本人確認書類 | 戸籍謄本に加え、住民票の写し、住民票記載事項証明書、戸籍抄本 |
⑤新規認定・変更認定・事前事後変更届出の様式変更
今回の変更により、平成29年8月31日から届け出の様式が変更されています。
古い様式では受けつけることができないそうなので、ご注意ください!
⑥公表される事業計画書情報についての変更
政府が公表する事業計画書情報に、太陽電池の合計出力が追加されました。
なお、10kW未満の太陽光発電設備は対象外です。
まとめ
今後も更なる改正が予想されることから、情報の収集が必須となってきます。
SOLAR PIT でも新たな情報が入り次第、わかりやすく内容をまとめていけるように努めて参ります。